この記事ではVRSNSやメタバースを始める方法を紹介していきますね。
なお、管理人は2017年からVRコンテンツを楽しんでいて、最近では12900K+RTX3090PCを購入したりReverb G2を購入したりとVRを楽しんでいます。
さて、本題に入りますが「メタバース 始め方」という検索結果に出てくる記事を読んでみてみなさんどう思いますか?
なぜかNFTだの仮想通貨取引所への登録だの本来であればメタバースを楽しむのに不要なものがたくさん出てきませんか?
この記事ではそんなVRやメタバースに愛がない「メタバースの始め方」を書くことはしません。初心者が0からでもわかりやすいように説明していきますね。

あれはメタバースの始め方ではなく投資の始め方ですよ。



あらあら、じゃあ葵ちゃんにしっかりメタバースの始め方を紹介してもらうかしら。
メタバースの始め方
ここでいうメタバースとはVRSNSのことを指します。実はメタバースの定義からいうとVRである必要がありません。
そしてVR対応メタバースもデスクトップでそのままプレイすることができます。VR機器がなくてもPCだけで遊べたりスマホだけで遊べたりするんですよね。
ただ今話題になっているメタバースはVRありきのものになっているので、VR機器を使ったVRSNSの始め方について解説していきます。



メタバースを触ってみるだけならPCやスマホだけでも体験できますよ。ただ今回はVR機器を使う前提で説明していきます。
PCVRでVRSNSをするなら高スペックゲーミングPCが必要になります。Meta Quest2単体で遊ぶことももちろん可能ですが、Oculus LinkやVirtual Desktopを使ってPCVR化した方がVRSNSで遊べるワールドが広がりますよ。
ゲーミングPCのスペックに合わせたVRヘッドセットの購入が理想です。またフルトラッキングでVRSNS内を動き回るためにはアウトサイドイン形式のVRヘッドセットがおすすめです。コスパを求めるならインサイドアウト形式を選びましょう。
いちばんおすすめなのは『VRChat』です。初心者ならここから始めるのが平和で安心安全。やれ仮想通貨だのやれNFTだのそういった類の怪しい誘いはありません。他にも日本人が多いVRSNSや比較的メジャーなVRSNSもあります。
オリジナルアバターを自分で用意するもよし。BOOTHで出来のいいアバターを購入して使うもよし。基本的には無料でアバターは借りれますが質の高いアバターが欲しいなら購入するのもあり。
基本的な流れはこんな感じになっています。
ゲーミングPCとVRヘッドセットを購入するための予算はザックリとこんな感じになっています。
- 3060搭載PC+Meta Quest2:20万円
- 3080搭載PC+Valve Indexキット:45万円前後
- 3090搭載PC+Valve Indexキット+トラッカー複数:65万円前後



予算は理想的な環境を求めるほど高くなりますよ。VRCに100万近く使っている人もいれば20万ちょっとでVRを楽しんでる人もいますから。
STEP1:ゲーミングPCを購入する|どのスペックを購入すればいい?


ゲーミングPCを選ぶ際に注目するべきパーツはGPU(グラフィックカード)です。VRは映像処理・画像処理の負担がめちゃくちゃかかるので優れたGPUを積んだPCでないとノンストレスで楽しむことができません。
VRChatをはじめとしたVRSNSではVRAMと呼ばれるGPUのメモリ容量がめちゃくちゃ重要になってきます。
性能とVRAMのバランスを考えると2022年時点で購入するべきゲーミングPCのGPUはこのように絞られます。
- RTX 3060(VRAM 12GB)
- RTX 3080(VRAM 10または12GB)
- RTX 3090(VRAM 24GB)
※RTX3080は10GBのバージョンと12GBバージョンのものがあります。
一般的なゲーム界隈では3060Ti(VRAM 8GB)をよくおすすめされます。確かに一般ゲームでfpsを出す目的なら3060Tiは価格と性能が丁度いいでしょう。
しかしVR目的であれば最適なチョイスは変わります。特にVRSNSではVRAMの消費容量が半端ないのでVRAMに余裕のあるRTX3060の方が効果的であると言われています。
ただしRTX3060の場合、VRAM以外のスペックが心許ないのも事実。Meta Quest2やValve Indexで画質を下げてプレイするならこれでもなんとかなりますが、もっとVRSNSの体験の質を上げたいならRTX3080か3090をチョイスしましょう。
2022年になってRTX3080にVRAM12GBが追加されたのでこれを選ぶのもいいでしょう。ただここまでお金を出せるならさらにプッシュしてRTX3090を購入したほうがVRでは幸せな気もします。



最近はタイミング次第でグラボをそこそこ安い値段でゲットできます。



円高円安や仮想通貨市場の影響を受けるからタイミングが大事ね。
あとはCPUですが‥‥
3060なら12世代Core i5以上、3080なら12世代Core i7以上、3090なら12世代Core i9といった感じでボトルネックにならないようにCPUを選ぶといいですね。
STEP2:VRヘッドセットを購入する|どのゴーグルを購入すればいい?
- Meta Quest2:超定番のVRヘッドセット。コスパ最強。VR機器を初めて買うならこれが鉄板。
- Valve Index:VRSNSに最適のVRヘッドセット。ディスプレイ解像度以外ハイスペックなのがVRCに向いている。
- VIVE Pro2:ディスプレイ解像度が高いがその分PCへの負担がすごい。Indexコントローラーと組み合わせて使いたい。
- Reverb G2:ディスプレイ解像度が高い。Quest2と同じインサイドアウト形式だがコントローラーのバインド設定が厄介。
![]() ![]() Meta Quest2 | ![]() ![]() Valve Index | ![]() ![]() VIVE Pro2 | ![]() ![]() Reverb G2 | |
---|---|---|---|---|
解像度(片目) | 1832×1920 | 1440×1600 | 2448×2448 | 2160×2160 |
リフレッシュレート | 72⇆90⇆120Hz | 90⇆120⇆144Hz | 90⇆120Hz | 90Hz |
IPD調整 | 58⇆63⇆68mm | 58〜70mm | 57〜70mm | 60〜68mm |
視野角 | 110° | 130° | 120° | 114° |
トラッキング | インサイドアウト 6DoF | アウトサイドイン 6DoF | アウトサイドイン 6DoF | インサイドアウト 6DoF |
重さ | 503g | 748g | 830g | 550g |
価格 | 37,180円(128GB) 49,280円(256GB) | 104,280円(本体+コン) | 103,400円(本体のみ) 178,990円(セット) | 65,780円 |
おすすめ度 | ||||
ストア | 購入する | 購入する | 購入する | 購入する |



重さはかなりの差がありますが、実際に装着すると質量よりも重心のバランスが大切だとわかりますよ。



ディスプレイ解像度が大きくなるとPCVR時に求められるPCスペックが高くなるから注意しなさい。
専門用語について
- トラッキング:VR機器の位置情報を追跡すること。現実での動きがVR内での動きに反映されるのはこのトラッキングによるもの。
- インサイドアウト方式:VRヘッドセットの内部にカメラがあり、そこからトラッキングする方法。カメラの設置が不要なので初心者向けの方式。
- アウトサイドイン方式:VRヘッドセットの外部にカメラを設置してトラッキングする方法。カメラの設置がちょっと面倒でコストがかかるので中級者以上におすすめ。トラッキング精度が高い。
- 6DoFと3DoF:VR内での自由度のこと。3DoFだと自分の頭の傾きだけを反映する。6DoFだと自分の前後左右上下の動きまで反映する。
- IPD:瞳孔間距離。レンズ間の距離を調整してスイートスポット(ブレずによく見える部分)に目を合わせる必要がある。
Meta Quest2


もっともスタンダードなVRヘッドセット。初めてVRを購入するならまずはこれが鉄板です。もしあなたが何を買うべきか迷っているならMeta Quest2を購入しましょう。逆張りしたくなる気持ちもわかりますが、全ての基本はここから。
Valve Index


VRChatをやる・VRSNSをメインでやる人ならこれが理想的な環境の1つ。ただ1台目から購入するべきかは微妙なところで、あまりVR機器に詳しくない場合やっぱり最初はMeta Quest2を選んでおいた方が無難です。
VIVE Pro2


現行VR機種の中ではトップクラスのディスプレイ解像度を誇りますが、それは同時に超ハイスペックPCを必要とすることを意味します。そしてディスプレイ解像度の高さがVRSNSにおいてはfpsを下げる要因となり逆に足を引っ張ることになります。最高スペックのゲーミングPCを所有している人向け。
Reverb G2


ディスプレイ解像度の高さやインサイドアウト形式なことからMeta Quest2のライバルとして注目を浴びていた機種。WindowsMRなことから色々と細かいところでの取り回しの悪さが大きなデメリットとなっています。
STEP3:VRSNSに登録する|おすすめはVRChat?


- VRChat:人気No. 1のVRSNSサービス。いろんなワールドが存在していて、ゲームのできるワールドや英会話交流ができるワールド、さらには企業のイベントが開催されるワールドも存在する。ライブ配信も可能。デスクトップでもプレイ可能。
- Virtualcast:ドワンゴとインフィニットループが共同開発。VR空間でのコミュニケーションはもちろん、バーチャルライブ配信が可能。ニコニコで世界観が配信されている。
- cluster:VRCと比較的雰囲気は似ているが文化は異なる。スタッフが初心者さん向けに中で説明会を開催している。スマホでもプレイ可能。日本製なのでVRCと違って日本人がほとんどで言語も日本語。
- Neos Metaverse(Neos VR):チェコの会社が作成。ソーシャル空間でプレイヤーと交流したりゲームで遊んだりできる。Steam版ではできないが公式サイト版だとNFT関連の仮想通貨取引が可能。
- Rec Room:アメリカの会社が開発。英語ユーザーがかなり多い。スポーツ系やシューティング系ゲームが多いかも。PSVRにも対応してる。
- MozillaHubs:学術的な使い方をされがちなVRSNS。Zoomの3DVR版みたいなイメージ。音声だけでなくチャットが可能。フリーハンドお絵描きも可。3Dオブジェクトを召喚できる。もちろんただのお喋りのための交流も可能でスマホやPCでもOK。
- Horizon Worlds:Meta社(旧Facebook社)が開発しているメタバース。2022年2月にアメリカとカナダで先行スタート。日本でも2022年夏〜秋にかけてプレイ可能になるとのこと。やれることは交流やゲームがメイン。
- The Sandbox:ブロックチェーンゲームと言われており、NFT・仮想通貨とめちゃくちゃ関わりのあるメタバース。メタバース内で「土地」の売買が仮想通貨で行われていて、かなりビジネス目的の要素が強い。
VRSNSは色々ありますが、VRユーザーの全体数がそもそも少ないこともあって一部のVRSNSに偏っています。
やはり人気ナンバーワンはVRChat。ユーザー数が多くて交流がしやすいのでまずはVRChatから始めるのがおすすめです。
ただVRChatはゲーム内で英語がベースなので日本人にプレイしやすいのはclusterです。
別の記事でそれぞれの始め方の記事を書いていくので詳しいやり方はそちらを参考にしてみてください。



おすすめのVRSNSは上から4つです!
STEP4:アバターを準備する|人気アバターをゲットしたい
VRChatで使えるアバターを入手するには「BOOTH」というサイトで購入するのが主流です。
人気3Dモデルが大体5,000円くらいで販売されています。それに小物や服などの追加コンテンツを購入するとなんだかんだ10,000円いきますね。
アバターはVRSNSそれぞれ無料で提供しているものを使えばお金をかけずに済みますが、やはりVR世界での”自分”を表現するためには有料アバターを購入してコーデするのがベターです。



BOOTHで買った3DモデルをVRCに導入する方法も別の記事で紹介するわね。
まとめ:投機的メタバース(NFT関連)とは分けて考える必要がある
VRSNSは本来『投機的なメタバース』とはかけ離れた存在でした。NFTには一切関係のないコンテンツが主流だったんですよね。
しかし、最近は投資家やインフルエンサーがこぞって「メタバース=NFT」論を展開していき、「VRには興味ないけど儲かりそうだから・流行ってるから乗っかろう」的な流れが出来つつあります。
確かに技術的な観点から言えば、NFTは未来のVR世界の可能性を切り開いてくれる存在になり得るものかもしれません。NFTや投機的メタバースをやみくもに叩くのはそれこそメタバースの発展を妨げてしまう可能性があります。
ただ、法の整備がまったくなされていない状態で一般ユーザーを巻き込むのはちょっと危険な臭いがします。NFTを使った詐欺的な行為も蔓延しているため、投機的なメタバースに参入するのは知識を持ってからでも遅くありません。
まずは流行っているVRSNSで平和なメタバースを楽しんで、投機的なメタバースに参戦するのはそれからでも遅くないですよ。



いきなり「メタバースの始め方」から仮想通貨取引所に誘導するやり口は典型的なアフィリライターなので注意です。



あたしはぶっちゃけNFT自体は嫌いじゃないよ。